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ご親族の相続、複雑になっていませんか?
「父の相続手続きを進めていたら、実は何年も前に亡くなった祖父の相続が終わっていなかった…」
「亡くなった親の兄弟の子ども、つまり会ったこともない甥や姪も相続人になると言われ、どう連絡を取ればいいのか途方に暮れている…」
もしあなたが今、このような複雑な状況に置かれ、不安な気持ちでこのページを開いているのでしたら、まずお伝えしたいことがあります。それは、「あなたの状況は決して珍しいことではない」ということです。そして、どれだけ複雑な状況であっても、事実関係を整理することで、取り得る対応を検討できる場合があります。
相続は、ただでさえ心身ともに負担が大きいもの。それに加えて、過去の相続が関わってきたり、相続人の関係が広がったりすると、どこから手をつけていいのか分からなくなってしまうのも無理はありません。
この記事では、相続を複雑にする主な原因である「数次相続」と「代襲相続」について、その違いから具体的な手続きの進め方まで、一つひとつ整理して解説します。
私たち司法書士おおもり事務所は、宇都宮市に根ざし、これまで数多くの複雑な相続問題と向き合ってきました。この記事を読み終える頃には、あなたの頭の中が整理され、「次に何をすべきか」が明確になっているはずです。必要な部分から順にご確認ください。
相続登記の全体像については、相続登記の手続き全体で体系的に解説しています。
【図解】「数次相続」と「代襲相続」の決定的な違い
相続が複雑になる時、多くの場合「数次相続(すうじそうぞく)」か「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」、あるいはその両方が関わっています。この二つ、言葉は似ていますが意味は全く異なります。まずは、ご自身の状況がどちらに当てはまるのか、ここでしっかり整理しましょう。
一番のポイントは、相続人が「亡くなった方(被相続人)より後に亡くなった」か、「先に亡くなった」かという時間の順番です。

数次相続:相続手続き中に、相続人が亡くなるケース
数次相続とは、ある方の相続手続きが終わらないうちに、その相続人のうちの誰かが亡くなってしまい、次の相続が始まってしまう状態を指します。
例えば、「祖父が亡くなり(一次相続)、その遺産の分け方を家族で話し合っている最中に、父が亡くなってしまった(二次相続)」というケースが典型例です。
この場合、祖父の遺産を分ける話し合い(遺産分割協議)には、本来の相続人であった父の代わりに、父の相続人である母や子(あなたやご兄弟)が参加しなければなりません。このように、相続が連続することで、関係者が増え、話し合いがまとまりにくくなる傾向があります。
より具体的な手順については、数次相続とは?複雑な手続きと遺産分割の期限を司法書士が解説をご覧ください。
代襲相続:相続人となるはずの人が、先に亡くなっているケース
代襲相続とは、亡くなった方(被相続人)よりも先に、相続人となるはずだった子や兄弟姉妹が亡くなっている場合に、その人の子ども(孫や甥・姪)が代わりに相続人になる制度です。
例えば、「父が亡くなったが、相続人であるはずの兄は、父より何年も前に亡くなっていた」というケースです。この場合、兄が受け取るはずだった相続分を、兄の子どもである甥や姪が引き継ぐことになります。
代襲相続は、相続権が下の世代に引き継がれるのが特徴です。
ただし、一つ重要なルールがあります。亡くなった方の兄弟姉妹が相続人になるケースでは、その兄弟姉妹の子(甥・姪)までは代襲相続しますが、甥・姪がさらに先に亡くなっていても、その子(曾姪孫)が相続することはありません(再代襲しない)。誰が法定相続人になるのか、正確に把握することが大切です。
より具体的な手順については、代襲相続とは?できないケースと相続分を司法書士が図解をご覧ください。
複雑な相続登記を乗り越える3つのステップ
数次相続や代襲相続が発生した場合の相続登記は、通常の相続に比べて格段に複雑になります。しかし、必要な作業を分けて整理すれば、順を追って進められる場合があります。ここでは、手続きを大きく3つのステップに分けて、それぞれの「つまずきポイント」と解決策を見ていきましょう。

ステップ1:相続人は誰?終わりの見えない戸籍収集
相続手続きの第一歩は、「誰が相続人なのか」を公的な書類で確定させることです。そのために、亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍謄本などを集める必要があります。
【つまずきポイント】
数次相続や代襲相続では、戸籍収集の範囲が広くなることがあります。
- 数次相続の場合:一次相続の被相続人(例:祖父)と、二次相続の被相続人(例:父)の、それぞれの出生から死亡までの戸籍が必要になります。
- 代襲相続の場合:被相続人(例:父)に加えて、先に亡くなった相続人(例:兄)の出生から死亡までの戸籍も必要です。
古い戸籍は手書きで読みにくかったり、転勤や引っ越しが多かった方は本籍地が全国各地に点在していたりすることも多く、ご自身で全てを集めるのは大変な時間と労力がかかります。
【司法書士のサポート】
私たち司法書士は、ご依頼いただければ職務上の権限で戸籍謄本などを代わりに取得することができます。これにより、皆様の手間を大幅に省き、相続人の確認に必要な資料を整理し、手続きを円滑に進めやすくなります。集めた戸籍を元に、誰が見ても権利関係がわかる相続関係説明図を作成し、次のステップへとスムーズに進めます。
戸籍謄本の請求方法については、法務局のウェブサイトでも案内されています。
参照:市区町村における戸籍の記録事項証明書(戸籍謄抄本)の請求 …
ステップ2:どう分ける?関係者が増える遺産分割協議
相続人が確定したら、次に「誰が、どの財産を、どれくらい相続するのか」を相続人全員で話し合って決めます。これを遺産分割協議といい、全員の合意内容をまとめた「遺産分割協議書」を作成します。
【つまずきポイント】
数次相続や代襲相続では、普段付き合いのない、時には顔も知らない親戚が相続人として登場することがあります。連絡を取るだけでも気を使いますし、それぞれの事情や考えがあるため、話し合いが難航するケースも少なくありません。
特に数次相続では、遺産分割協議書に「相続人兼被相続人」といった特殊な肩書を記載する必要があり、作成には専門的な知識が求められます。
ステップ3:どう申請する?状況で変わる登記申請
遺産分割協議がまとまったら、いよいよ不動産の名義変更(相続登記)を法務局に申請します。2024年4月1日から相続登記の申請が義務化され、正当な理由なく手続きを怠ると過料の対象となる可能性があるため、確実な手続きが求められます。
【つまずきポイント】
数次相続や代襲相続の登記申請は、ケースバイケースの判断が必要です。
- 数次相続の場合:原則として、一次相続、二次相続と、相続が発生した順番通りに登記を申請しなければなりません。ただし、一定の条件を満たせば「中間省略登記」という方法で、1回の申請で済ませられる場合もあり、この判断には専門知識が不可欠です。
- 代襲相続の場合:通常の相続登記の書類に加え、代襲相続が発生したことを証明するための戸籍謄本が追加で必要になります。
必要書類に少しでも不備があると、法務局から補正の指示があり、手続きが滞ってしまいます。登記手続きが完了すると、不動産の権利関係が記載された登記事項証明書を取得できます。
【司法書士のサポート】
司法書士は登記の専門家です。私たちは、複雑な権利関係を正確に読み解き、あなたの状況にとって最も効率的で確実な方法で登記申請を代理します。法務局とのやり取りも含めてサポートし、手続き上の不備をできる限り防ぎながら進めます。どのような書類が必要になるかも、私たちが的確に判断します。
数次・代襲相続が発生した場合のよくある質問
ここでは、複雑な相続に直面された方から、特によく寄せられるご質問にお答えします。
Q. 相続人の中に行方不明の人がいる場合はどうすれば?
A. 遺産分割協議は相続人全員の参加が絶対条件のため、行方不明の方が一人でもいると、手続きを進めることができません。
このような場合、家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てる必要があります。選任された管理人が行方不明の方の代理人として遺産分割協議に参加することで、手続きを進めることが可能になります。ただし、この手続きには数ヶ月単位の時間と一定の費用がかかります。私たち司法書士は、この申立書の作成支援も行っておりますので、お困りの際はご相談ください。
Q. 借金があるようです。相続放棄はできますか?
A. できます。しかし、数次相続が絡むと非常に複雑になります。
例えば、祖父(一次相続)と父(二次相続)が相次いで亡くなった場合、あなたは「祖父の相続人としての父の立場」と「父の相続人としての自身の立場」の二つを引き継ぎます。そして、一次相続と二次相続、それぞれについて相続放棄を検討することになります。
重要なのは、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」という相続放棄の期限です。この期限の考え方が、数次相続では特殊で注意が必要です。また、再転相続では、父の相続を承認しつつ祖父の相続だけを放棄できる場合がありますが、父の相続を放棄して祖父の相続だけを承認することはできないとされています。
少しでも借金の可能性がある場合は、ご自身で判断せず、すぐに専門家へ相談することを強くお勧めします。手遅れになると、背負う必要のなかった借金を抱えてしまうことになりかねません。
Q. 登記にかかる費用は、誰がどれくらい負担するのですか?
A. 相続登記には、大きく分けて「登録免許税」という税金(実費)と、「司法書士報酬」がかかります。
登録免許税は、不動産の固定資産税評価額に一定の税率をかけて計算されます。司法書士報酬は、相続人の数や不動産の数、手続きの複雑さなどによって変動します。
これらの費用を誰が負担するかについては、法律上の決まりはありません。不動産を取得する人が全額負担するケースもあれば、法定相続分に応じて按分するケースなど、相続人の皆様での話し合いによって決めるのが一般的です。
当事務所では、ご依頼いただく前に必ず詳細なお見積もりを提示し、費用について十分にご納得いただいた上で手続きを進めておりますのでどうぞご安心ください。詳しい料金表もご用意しております。
宇都宮で複雑な相続登記にお悩みなら、私たちにご相談ください
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
数次相続や代襲相続の手続きが、いかに専門的な知識を要し、ご自身だけで進めるのが大変か、お分かりいただけたかと思います。しかし、それは決してあなたに能力がないからではありません。それだけ特殊で、複雑な手続きなのです。
大切なのは、一人で抱え込まないことです。

私は司法書士として、これまで1,000件以上の相続案件に関わってきました。その中で、忘れられないお客様がいます。ある日、遠方の市役所から「会ったこともない人の相続人になっている」という通知が届き、ご病気で療養中ということもあり、とても心配なご様子で相談に来られました。
書類収集には時間を要しましたが、相続放棄の手続きを終えることができました。後日、完了書類をお渡しした際に、お客様から「先生のおかげで今日は最高にうまいビールが飲めそうだよ。」と言っていただいた言葉は、今でも私の大きな支えです。
司法書士事務所は、まだまだ敷居が高い場所かもしれません。だからこそ、私たちはもっとお客様に寄り添い、どんなことでも安心して話せる環境を作りたい。その想いで、2021年にこの宇都宮の地に事務所を開設しました。
もしあなたが今、複雑な相続を前にして一歩を踏み出せずにいるのなら、まずはお話だけでも聞かせていただけませんか。初回のご相談は無料です。複雑な相続関係を整理し、必要な手続きを一緒に確認していきます。
まずはお気軽にお問い合わせください。

私は栃木県那須塩原市(旧黒磯市)出身で、現在は宇都宮市を拠点に司法書士として活動しています。中学生の職場体験がきっかけで司法書士の世界に興味を持ち、相続や遺言、相続登記などをご相談いただくなかで、これまで県内で1,000件以上のお手伝いをしてきました。特に相続放棄や遺言書作成、不動産登記の分野では、気軽に相談できる雰囲気を大切にしており、初回相談は無料で対応しています。税理士や宅建士などと連携し、多面的な視点からお悩みに寄り添うことを心がけています。栃木の地域に根ざし、一人でも多くの方の安心を支える存在でありたいと願っています。
