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相続手続きの第一歩、戸籍集めでつまずいていませんか?
ご家族が亡くなられた後、悲しみに暮れる間もなく、さまざまな手続きが始まります。その中でも、多くの方が最初に直面するのが「戸籍集め」ではないでしょうか。
「相続手続きには戸籍が必要らしいけど、何から始めたらいいかわからない…」
「戸籍謄本と戸籍抄本って、名前は似ているけど何が違うの?」
「一体どちらを、何通集めればいいんだろう…」
宇都宮市で相続に直面された方が、このような漠然とした不安を抱えて当事務所にご相談に来られるケースは少なくありません。手続きの第一歩でつまずいてしまうと、焦りばかりが募ってしまいますよね。
この記事は、そんなあなたのための道しるべです。宇都宮市で数多くの相続案件を手がけてきた司法書士が、専門用語をできるだけ使わず、戸籍謄本と抄本の違いから、具体的な取得方法まで、分かりやすく解説していきます。この記事を読み終える頃には、あなたの不安が解消され、「次に何をすべきか」が明確になっているはずです。
【結論】相続手続きで必要なのは「戸籍謄本」です
早速、皆さんが最も知りたい結論からお伝えします。相続手続きでは、原則として戸籍抄本ではなく『戸籍謄本』が必要です。
なぜなら、相続手続きの最も重要な目的の一つが、「誰が法的な相続人なのか」を一人残らず確定させることだからです。そのためには、戸籍に記載されている「全員」の情報が不可欠となります。一部の人だけを抜き出した抄本では、その証明ができないのです。
まずはこの結論をしっかりと押さえておきましょう。ここからは、その理由について、さらに詳しく見ていきます。
戸籍謄本と戸籍抄本の決定的な違いとは?
戸籍謄本と戸籍抄本、この二つの書類の最も大きな違いは、「証明する内容の範囲」にあります。言葉で説明するよりも、図で見るのが一番分かりやすいでしょう。

簡単に言うと、以下のようになります。
- 戸籍謄本(こせきとうほん):その戸籍に入っている全員分の身分事項が記載された、いわば「戸籍の全部コピー」。正式名称は「戸籍全部事項証明書」です。
- 戸籍抄本(こせきしょうほん):その戸籍に入っている人のうち、特定の人だけを抜き出して記載した「戸籍の一部コピー」。正式名称は「戸籍個人事項証明書」です。
相続手続きでは、亡くなった方(被相続人)の配偶者やお子様など、相続関係にある人すべてを公的に証明する必要があります。そのため、全員分の情報が記載された戸籍謄本が必須となるわけです。
なぜ「出生から死亡まで」の戸籍謄本が必要なのか
相続手続きを進めると、金融機関や法務局から「被相続人の出生から死亡までの一連の戸籍謄本」を求められます。なぜ現在の戸籍だけではダメなのでしょうか。
それは、現在の戸籍だけでは分からない相続人がいないかを確定させるためです。人は結婚や転籍などで新しい戸籍が作られますが、その前の戸籍にしか載っていない情報があります。
- 過去の離婚歴と、前の配偶者との間のお子さんの存在
- 認知したお子さんの存在
- 養子縁組をしたお子さんの存在
もし、誰も知らなかった相続人が後から現れた場合、すでに行った遺産分割協議は無効となり、すべてやり直しになってしまうという大変な事態にもなりかねません。そうしたリスクをなくすために、出生まで遡って戸籍をたどり、相続人が他にいないことを厳密に確認する作業が不可欠なのです。この一連の戸籍には、除籍謄本や改製原戸籍といった種類が含まれます。
相続人全員の現在の戸籍謄本も忘れずに
被相続人の戸籍集めと並行して、もう一つ忘れてはならないのが「相続人全員の現在の戸籍謄本」です。
これは、相続人となる方々が、相続が開始した時点(被相続人が亡くなった時点)で生存していたことを証明するために必要となります。例えば、不動産の名義変更(相続登記)や金融機関での預貯金解約手続きなど、多くの場面で提出を求められます。
「被相続人の分だけで大丈夫だろう」と思い込んでいると、後から追加で取得することになり、手続きが滞ってしまうことも。二度手間を防ぐためにも、あらかじめ準備しておきましょう。
相続手続きの全体像については、相続登記の必要書類一覧で体系的に解説しています。
【宇都宮市版】戸籍謄本の具体的な取得方法ガイド
それでは、宇都宮市で戸籍謄本を取得するための具体的な方法を見ていきましょう。この情報さえあれば、明日からでもすぐに行動に移せるはずです。取得方法は大きく分けて3つあります。
窓口で取得する場合(市役所・地区市民センター・出張所)
直接窓口に出向いて取得する方法です。宇都宮市では、以下の場所で戸籍謄本を取得できます。
- 宇都宮市役所 1階 市民課
- 各地区市民センター、各出張所
- バンバ出張所(うつのみや表参道スクエア内)
【必要なもの】
- 窓口に来た方の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通450円)
- (代理人が請求する場合)委任状
- (相続手続きで請求する場合)被相続人との関係がわかる戸籍謄本など
特に、相続手続きのために自分以外の親族の戸籍を取得する場合は、請求する権利があることを示すための書類が必要になるので注意しましょう。また、「バンバ出張所」では一部の時間帯で土日祝日も対応しているため、平日に時間が取れない方には便利です。
郵送で請求する場合
本籍地は宇都宮市だけど遠方にお住まいの方や、日中に窓口へ行く時間がない方は、郵送で請求することができます。
【郵送するもの】
- 申請書:宇都宮市のホームページからダウンロードできます。
- 手数料:必要な通数分の「定額小為替」を郵便局で購入して同封します。
- 返信用封筒:ご自身の住所・氏名を記入し、切手を貼ります。
- 本人確認書類のコピー:運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーを同封します。
手数料は、出生から死亡までの一連の戸籍を請求する場合、何通になるか事前に分かりません。そのため、宇都宮市役所の市民課に電話で問い合わせ、おおよその金額を確認してから定額小為替を用意するとスムーズです。郵送でのやり取りは時間がかかるため、余裕をもって請求することをおすすめします。
なお、2024年3月から始まった戸籍の広域交付制度を利用すれば、本籍地が宇都宮市以外でも最寄りの役所で取得できる場合があります。
マイナンバーカードで便利に!コンビニ交付サービス
マイナンバーカードをお持ちで、本籍地が宇都宮市にある方なら、コンビニのマルチコピー機で戸籍謄本を取得できる非常に便利なサービスです。
- 利用できる場所:セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなど全国の対応店舗
- 利用できる時間:午前6時30分から午後11時まで(メンテナンス等により休止となる場合があります)
- 手数料:1通350円(窓口より100円安い)
ただし、コンビニ交付には重要な注意点があります。それは、取得できるのは「最新の戸籍謄本」のみという点です。相続手続きで必要となる「除籍謄本」や「改製原戸籍」は取得できません。そのため、相続人全員の現在の戸籍を取得する際などに活用するのが良いでしょう。
宇都宮市の証明書交付に関する最新情報は、公式サイトでもご確認いただけます。
ご自身での戸籍収集、本当に大丈夫ですか?潜むリスクと困難
ここまで取得方法をご案内してきましたが、「これなら自分でもできそう」と思われたかもしれません。しかし、相続の専門家として多数の案件に関わってきた経験から申し上げますと、戸籍収集は簡単そうに見えて、実は専門的な知識と根気が必要な作業です。多くの方がつまずいてしまうポイントがいくつかあります。

古い戸籍の解読はまるで古文書?読み取りの難しさ
特に戦前や明治・大正時代に作られた改製原戸籍は、手書きで、しかも旧字体や達筆なくずし字で書かれていることがほとんどです。これを正確に読み解くのは、まるで古文書の解読のようです。
もし読み間違えてしまうと、次に請求すべき役所を間違えたり、最悪の場合、相続人を見落としてしまったりするリスクさえあります。専門家でも慎重な読解が求められる作業であり、一般の方が正確に行うのは想像以上にハードルが高いのが実情です。
本籍地が点々…全国の役所とのやり取りで心が折れる
亡くなった方が転勤の多い仕事だったり、結婚や離婚で本籍地を何度も移していたりするケースも少なくありません。その場合、現在の戸籍から一つずつ過去に遡って、全国各地の市区町村役場に郵送で請求を繰り返すことになります。
役所ごとに申請書の書式が微妙に違ったり、手数料の確認で電話が必要になったり…。平日の日中に何度も電話をかけたり、郵便局に定額小為替を買いに行ったりする時間と手間は膨大です。ようやく1通届いたと思ったら、また次の役所に請求…という作業の繰り返しに、精神的に疲弊してしまう方も多いのです。最近では戸籍の広域交付制度も始まりましたが、それでも全ての戸籍が一度に取得できるわけではありません。
相続関係が複雑なケース(代襲相続、兄弟相続など)
相続関係が複雑な場合は、集めるべき戸籍の範囲が格段に広がります。
- 代襲相続:本来相続人である子が親より先に亡くなっていて、孫が代わりに相続する場合。
- 兄弟相続:亡くなった方に子がおらず、親もすでに亡くなっているため、兄弟姉妹が相続人になる場合。
例えば兄弟相続では、被相続人の出生から死亡までの戸籍に加え、被相続人のご両親の出生から死亡までの戸籍も必要になります。集めるべき書類が何十通にも及ぶことも珍しくありません。どこまでの範囲の戸籍が必要かを正確に判断すること自体が専門的な知識を要し、もし1通でも漏れがあれば、その後のすべての相続手続きがストップしてしまうのです。
面倒で複雑な戸籍収集は、専門家にお任せください
ここまで読んで、「思ったより大変そうだ…」と感じられたのではないでしょうか。その大変な作業を、正確かつ迅速に進めるのが私たち司法書士です。
司法書士は「職務上請求権」という特別な権限を持っており、ご依頼者様の代理として、スムーズに戸籍謄本などを収集することが認められています。戸籍収集を専門家に任せることは、単に面倒な作業を代行してもらうだけではありません。時間的・精神的な負担から解放され、収集漏れのリスクをなくし、その後の遺産整理業務を円滑に進めるための、費用以上の価値があるのです。
司法書士に依頼する3つのメリット
- 迅速かつ正確
専門知識を駆使し、必要な戸籍の範囲を的確に判断します。職務上請求権を用いることで、ご自身で請求するよりもスムーズに、かつ漏れなく収集を進めることが可能です。 - 手間と時間の大幅な削減
平日の日中に役所へ電話したり、郵便局へ行ったりする手間を大幅に減らすことができます。面倒な手続きはすべてお任せいただくことで、あなたは本来の仕事や生活に集中できます。 - その後の手続きもまとめて相談できて安心
戸籍収集は相続のスタート地点にすぎません。その後の遺産分割協議書の作成、不動産の名義変更、預貯金の相続手続きなど、状況に応じて一貫してサポートいたします(内容により他士業・関係機関と連携する場合があります)。
司法書士おおもり事務所が選ばれる理由
当事務所は、宇都宮市で相続に悩む方々の力強い味方でありたいと考えています。
私が司法書士を目指したきっかけは、中学生の時の職場体験でした。大切な財産を守る仕事に感銘を受け、この道を志しました。これまで相続案件を中心に1,000件以上関わらせていただく中で、お客様一人ひとりの不安に寄り添うことの大切さを実感しています。
以前、ご自身も病気で療養中のお客様から、全く面識のない方の相続放棄手続きをご依頼いただいたことがありました。書類集めは困難を極めましたが、無事に手続きを終え、完了書類をお渡しした際に「先生のおかげで今日は最高にうまいビールが飲めそうだよ」と言っていただけたことは、今でも私の大きな自信となっています。
司法書士事務所は敷居が高いと感じられるかもしれません。だからこそ、私たちはもっとお客様に寄り添い、話しやすい環境を作りたいと思っています。初回のご相談は60分無料です。宇都宮市の地域事情にも精通しておりますので、どうぞ安心して、まずはお話をお聞かせください。
まとめ|相続の第一歩、専門家と一緒に確実に進めましょう
この記事では、相続手続きにおける戸籍謄本と抄本の違いについて解説しました。最後に、大切なポイントを振り返りましょう。
- 相続手続きには、戸籍に記載された全員の情報が必要なため「戸籍謄本」が必須です。
- 被相続人の「出生から死亡まで」の一連の戸籍と、「相続人全員」の現在の戸籍が必要です。
- 宇都宮市では「窓口」「郵送」「コンビニ」で取得できますが、それぞれに特徴と注意点があります。
- ご自身での戸籍収集は、解読の難しさや手間など、想像以上に大変な作業です。
- 専門家に任せることで、時間と手間を省き、なによりも「安心」を手に入れることができます。
戸籍収集は、相続手続きという長い道のりの、ほんの始まりにすぎません。しかし、この最初の重要なステップを確実に行うことが、その後のすべての手続きをスムーズに進め、円満な相続を実現するための鍵となります。
一人で悩まず、抱え込まず、まずは専門家である私たちに、あなたの状況をお聞かせください。一緒に、着実な一歩を踏み出しましょう。

私は栃木県那須塩原市(旧黒磯市)出身で、現在は宇都宮市を拠点に司法書士として活動しています。中学生の職場体験がきっかけで司法書士の世界に興味を持ち、相続や遺言、相続登記などをご相談いただくなかで、これまで県内で1,000件以上のお手伝いをしてきました。特に相続放棄や遺言書作成、不動産登記の分野では、気軽に相談できる雰囲気を大切にしており、初回相談は無料で対応しています。税理士や宅建士などと連携し、多面的な視点からお悩みに寄り添うことを心がけています。栃木の地域に根ざし、一人でも多くの方の安心を支える存在でありたいと願っています。
